【再掲】そもそもPTAって何だっけ？
今年も新入生向けの学校説明会の時期がやってまいりました。この時期、数字が取れるからか、各メディアが一斉に「PTAの闇」みたいな情報を発信する時期ですね(^^;)
他所さんのことは良く分かりませんが、中津小PTAでは「必要なことをやる」「不要なことはやめる」「おかしな前例は見直す」を徹底していますので、ご安心ください。
「そもそもPTAって何だっけ？」という素朴な疑問について、解説させていただこうと思います。
PTAの定義
PTAは、Parent-Teacher-Assosiationの略称で、直訳すると「保護者と先生の組織」という意味です。児童の学校生活をより良いものにするため、保護者と学校が一緒になって検討し、実行していくための集まりです。抽象的な言い方をするなら「子育ての延長線上の取り組み」と捉えて頂くと分かりやすいかもしれません。
PTAの位置づけ
実感することは滅多とありませんが、PTAは全国組織です。おおもとは、公益社団法人日本PTA全国協議会で、そこから、近畿ブロック―大阪府―大阪市―北区―各学校園、と枝分かれしていきます。
よく見るとこれは、行政組織と似た単位構造をしています。つまりPTAは、行政と連携して動くことができるようになっているのです。
PTAがないとどうなるか
大きく２つの変化が起きます。
１つ目は、学校行事のスケールです。さまざまな学校行事を、主に先生方だけで運営する前提で計画する必要があり、どうしても規模が縮小されていきます。また、保護者のアイデアを織り込む機会がなくなってしまいますね。
２つ目は、行政・警察・消防など、公共機関との連携が弱まる点があげられます。PTAは全国組織で公的な性格を持っているため、PTAの意見は団体の意見と扱われます。その分、公共機関と話がしやすいのです。
【参考リンク】
通学路上の不法投棄を一掃、恒久対策を実施しました
http://prvt.stars.ne.jp/nkt_pta/2020/09/02/wastes/
通学路の危険個所にグリーン帯塗装を要請
http://prvt.stars.ne.jp/nkt_pta/2021/01/13/greenbelt/
中津中央公園に鉄棒ができた
http://prvt.stars.ne.jp/nkt_pta/2022/09/10/tetsubo/
中津３丁目 逆走車両対策工事 完了
http://prvt.stars.ne.jp/nkt_pta/2024/01/27/gyakuso/
保護者会等との違い
中には、「PTA」ではなく「保護者会」やそれに似た名称の会がある学校園もあります。こちらは、保護者だけの集まりとなっていることと、公的な性格を持たないことが大きな違いです。
PTA会費って必要なの？
この回答をする前に、前提となる「公立学校の予算裁量の少なさ」を知って頂きたいと思います。使える予算はごく限られており、かつ支出には厳しい統制が掛かっています。あたり前っちゃあたり前ですが、窮屈の度合いはみなさんの想像以上だと思います。
PTA会費の主な支出は、PTA活動のボランティア保険やPTA新聞の発行、交通安全看板補修費や入卒学時の記念品、行事運営費や周年行事積立など、多岐にわたります。また、集めたベルマークで児童が使う備品を購入したりしています。
会員の皆様よりお預かりした会費の管理については、役員会のほかに会計監査委員会による定期監査が行われ、目的外使用ができない仕組みになっています。また、決算書は全PTA会員に配布され、透明性が確保されています。その点、ご安心頂ければと思います。
会費以外の収入源を目指せない理由
PTAは、PTA会費だけで運営されています。会費負担を減らすために売上を生み出す努力をしても良さそうなものですが、なぜ「会費」に頼るのでしょうか。
実は、こんな理由があるのです。
すこし小難しい話になりますが、PTAは法人格を持たない「人格のない社団等」に該当します。しかし、税法上では「法人」として扱われるため、収益を上げると法人税の課税対象となります。
では、なぜPTAが法人税の課税対象になっていないかというと、税法上は「会費収入」や「屋台などの非継続的な収入」は収益事業に該当しない、とされているためです。
そもそも、人件費や報酬と無縁のPTAが収益を上げようとすること自体がありえない話なんですけれどもね。そうなったらもう、PTAじゃなくて会社と呼ぶべきです(^^;)
（文責：令和２/3/4/5年度 PTA会長 松本 健）
